スタッフブログ
家づくりのこと
「木のチカラを見極める ― 適材適所がつくる美しい暮らし」
宮城県石巻市を中心に、自然素材を使った体に優しい無添加住宅の新築・リフォームを行っているセオリーホームです。
今日のブログ担当は八木ひとみです。
今日のテーマは【木のチカラを見極めるための適材適所を考える】です。
自然素材というと【木のぬくもり】を連想する方も多いと思います。
ひとくくりに【木】と言ってしまいがちですが、人間同様【木】にもユニークな個性があり、昔の人々はその木の個性を生かし暮らしに役立つように使用していました。
今日はこの【木の適材適所】について考えてみたいと思います。
100年もつ家を支える建築の木
建物を長持ちさせるには、強さと耐久性が欠かせません。
日本の住宅で多く使われる スギ や ヒノキ は、建築の躯体を支える木材として欠かせません。
これらは軽量で扱いやすく、調湿作用や抗菌作用を持ち、
化学物質に頼らなくても快適な住環境をつくることができます。
とくにヒノキの香り成分には防虫効果があり、柱や土台に用いることで家そのものを長持ちさせます。
一方で、仕上げ材としては別の木を選ぶことが一般的です。たとえば床や壁には温かみを感じるスギやパイン、
家具や建具にはナラやウォルナットなどを取り入れることで、空間に表情や質感の豊かさを加えます。
構造を支える木と、暮らしを彩る木。それぞれの個性を生かし分けることで、日本の木の家は丈夫さと美しさを兼ね備えてきたのです。
手ざわりで暮らしを豊かにする家具の木
家具に選ばれる木は、建築材とはまた違う魅力が求められます。
テーブルにはオークやウォルナットの落ち着いた色合いが好まれ、椅子や棚にはタモやナラのようにほどよい硬さを持つ木が使われます。
日々手に触れる家具だからこそ、その木の手ざわりや香りが暮らしを豊かにしてくれるのです。
四季とともに生きる外の木
庭や外構に使う木は、雨や日差しにさらされるため、耐候性が重要です。
硬いイペやウリンはデッキ材として人気があり、日本ではスギやヒノキに防腐処理を施して使う方法もあります。
外で使う木は、景色と調和しながら季節の移ろいを映す存在。機能だけでなく、景観に合った選び方も大切です。
【木】の持つ性格強み活かし、建築には力強さを、家具には温もりを、外構には自然との調和を。
それぞれの木の個性を理解して生かすことこそ、「適材適所」の知恵です。
木を正しく選ぶことは、持続可能で美しい暮らしを築く第一歩。
自然の恩恵をしっかり受け止めて、気持ちの良い家づくりを考えていきたいです。